運び込まれた鉄くずが、新たな用途に姿を変えるとき。最新設備と機動力が鉄くずを溶かし、130mmの鉄棒に変わるまで。
■01 搬入 スクラップが運びこまれる
トラックにより運び込まれたスクラップは全て計量された後、品質の検査を受けて等級別に保管されます。
大型クレーンによりスクラップヤードへ
■02 スクラップを溶かし、不純物を取り除く
検査を通ったスクラップは、大型クレーンでバケットに入れられ、電気炉へと運ばれます。
迫力あるバリバリッという大音響と共に、電極からアークが飛び、スクラップが溶解されていきます。その後、酸素と補助資材などが投入され、不純物が取り除かれます。
スクラップのバケットへの装入
■03 電気炉出鋼
電気炉で溶かされた溶鋼からサンプルをとり、成分検査を行います。
不純物が取り除かれた純度の高い鉄が、電気炉から出鋼され、レードルに流し込まれます。
電気炉からの出鋼
■04 取鍋精錬設備 LF
電気炉で酸化精錬したために一部酸化している溶鋼を還元し、成分を均一化しています。溶鋼はアルゴンガスを使って攪拌され、還元精錬および成分調整が行われます。
これにより目標成分に限りなく近い精錬ができ、品質の向上、コスト削減に繋がっています。
LFでの精錬
■05 連続鋳造設備
精錬された溶鋼は、タンディッシュに移された後、筒状のモールド(鋳型)に流し込まれて下降していきます。モールドは常時スプレー水によって冷却されており、溶鋼は周囲から徐々に固まっていきます。
この連続鋳造の工程により、溶鋼はゆっくりと130mm角の棒状に引き延ばされていきます。
連続鋳造設備
■06 ビレット
130mm角に成型された鋳片は、所定の長さに切断されてビレットと呼ばれる半製品になります。
ビレットは重量と長さをチェックしたのち、圧延設備へと送られます。
連続鋳造機から続々と送り出される
ビレット
130mm角に成型された半製品(ビレット)の完成!
■製鋼設備一覧
建屋 | 6,700m² | |
電気炉70t(EBT方式) | トランス50MVA 直列リアクトル10MVA |
1基 |
最適電力制御装置(ARMS) | 1式 | |
副原料投入装置(全自動式) | 1式 | |
取鍋精錬設備(LF)70t | 12MVA | 1基 |
LF用副原料投入装置(全自動式) | 1式 | |
レードル台車130t | 1基 | |
連続鋳造設備MC-63S型 | 4ストランド | |
アップカットシャー | 4基 | |
ビレット自動搬送装置(計量機付) | 1式 | |
起重機 | 130t/30t | 1基 |
80t/25t | 1基 | |
50t/15t | 1基 | |
25t | 1基 | |
15t | 1基 | |
10t | 1基 | |
5t | 2基 | |
スクラップヤード | 屋内 | 1,800m² |
屋外 | 2,600m² | |
起重機 | 15t(L・M付) | 4基 |