続鋳造によって作られたビレットが、鉄筋加工所や建設現場での使用目的に沿った形状に整えられ、出荷されるまで。
■01 加熱炉
送られてきたビレットは温度が下がっているため、加熱炉で圧延可能な温度(1000℃以上)まで加熱され、圧延ラインに送り込まれます。
均等な圧力をよどみなく伝える事で、より高精度なスチールへの圧延が可能となります。
真っ赤に焼けた状態で圧延ラインへ
■02 圧延
加熱されたビレットを2本のロール間に通し、圧力を加えて延ばしながら形状を整える工程が圧延です。
コンピュータ制御の下、ビレットを徐々に細くし、仕上げ圧延で異型棒鋼やプレーン丸棒へと形状が整えられます。
向山工場の大きな特徴は、仕上げ圧延に6連のブロックミルを導入していることです。
カリバー形状の同一化を図ることができ、製品サイズ切り替え作業の簡素化を行っています。さらに、ロール剛性を高め製品の寸法精度の向上、均一化を図っています。
向山工場の特徴である6連ブロックミル
■03 冷却床
圧延された棒鋼は寸法別に振り分けられ、冷却床で全自動で徐々に移動させながら自然冷却していきます。
向山工場では、2面の冷却床を所有しているため製品冷却にゆっくりと時間をかけることができます。
製品の直進性を向上できる上、切断時の棒鋼温度が低くなるため、切断寸法精度の向上にも繋がっています。
この工夫とこだわりこそが、向山スチールの信頼性の基盤となっているのです。
冷却床を2面導入し、
品質の向上を図っている。
■04 検査
厳しい検査をクリアした製品は、定尺に自動切断・結束され、長さ・サイズ(太さ)別に倉庫に並べられ出荷に備えます。
こうして工場に運び込まれたスクラップが、各工程を経て規定に沿った製品となり、再び社会に送り出されていくのです。
結束され、出荷を待つ製品。
■圧延設備一覧
建屋 | 15,168m² | |
加熱炉 | 上下部2帯式ウォーキングビーム型 | 1基 |
粗列スタンド | HVコンパクトミル Hタンデム |
6連 2連 |
中間列スタンド | Hタンデム | 4連 |
仕上列スタンド | ノーツイストブロックミル | 2列 |
自動冷却床設備 | 110mレッヘン式 | 2式 |
乱尺設備 | 1式 | |
製品切断処理設備 | 2式 | |
自動結束機 | 大型 | 3台 |
小型 | 9台 | |
起重機 | 5t~20t | 5基 |
LM起重機 | 8.5t | 2基 |